橘玲「人生は攻略できる」レビュー

おすすめしたい人

  • 幸せとは何か考えたい人
  • 新しい生き方を模索したい人
  • 10代から30代くらいまでの人
  • ロジカルなものが好きな人

心にグッときたポイント

  • 経験論ではなく「ロジカルに」幸せに関する事実を整理してあること

本書の目次

世界編1 人生はロールプレイングゲーム
世界編2 「自分らしさ」は友だちのなかでつくられる
世界編3「好きを仕事に」の法則
攻略編1 お金
攻略編2 仕事
攻略編3 愛情・友情

レビュー

橘玲さんが今までの著書で「人生設計」について書いてきたことを、若者向けにシンプルに再編したのが本書です。

人生を「攻略する」といいますが、攻略といえば「ゲーム」です。人生はゲームだ、というと抵抗があります。しかし、人生を「運命が決まっているもの」「なんとなく生きるもの」と捉えるのではなく、「楽しむもの」さらにつきつめると「個人の幸福を最大化するゲーム」だと捉えると、一歩引いた目で、客観的に人生の攻略法というものを考えられると思います。

本書には、例えば以下のような「攻略法」が書かれています。

「成功の法則」だと信じられているものが、じつはぜんぜん役に立たないこともある。「強く願えば夢はかなう」というのもそのひとつだ。アメリカで行なわれた心理実験では、ダイエット後のほっそりした姿を強く願った女性は、太った自分のイメージを思い浮かべた女性に比べて体重の減り方が少なかった。成績でAをもらうことを強く願った学生は、勉強時間が減って成績が落ちた。なぜこんなことになるかというと、ヒトの脳は現実と想像を区別するのが苦手だからだ。夢の実現を強く願うと、君の脳はすでに望みのものを手に入れたと勘違いして、努力する代わりにリラックスしてしまうのだ。──それに対してきちんとした計画は効果があることがわかっている。

橘玲. 人生は攻略できる (Japanese Edition) (Kindle の位置No.21-27). Kindle 版. ポプラ社

ここでは、「強く願う」ことが重要だという一般論を、心理実験を引用して否定しています。ビジネス書にある「こうすれば人生は成功する」と言った「法則」は、著者の経験やべき論によって書かれていることが多いです。しかし橘玲さんの著書には、上記の例のように、科学的/社会学的な根拠をもとにした「攻略法」が書かれています。本書には、こうしたロジカルかつ一般的な常識とは違う「攻略法」が多く書かれており、飽きずに読み進められます。また引用した例は「攻略法」というよりも、ちょっとした知識レベルのものですが、本書後編の「攻略編」では、より踏み込んだ攻略法が書かれています。

本書の目的は、以下だと思います。
幸福な人生の土台は「金融資本(お金)・人的資本(仕事)・社会資本(友情・愛情)」の3本柱で、それぞれの成り立ちかた(ゲームのルール)とその攻略法を読者に伝えること。

これだけを読んでも「??」と思ってしまいますが、この3つの資本についてもわかりやすく説明されているので、ぜひ気軽に読んでみてください。

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統計的事実を元にして「ロジカルに」書かれている点で共通しています。「30代に突入したばかりだけど大人になった実感がない人」が読むと心に突き刺さります。「弱いつながり」という共通のキーワードでこの本を思い出しました。

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